========================
IUC #26
日時:2005年9月30日(金) 10:00-
場所:KEKBコントロール棟会議室
出席者(敬称略、順不同):
生出、小川、本間、小野、菊池、三橋、紙谷、大西、
榎本、小林、設楽、白川、飯田、横山、古川、佐藤(文責)
-----

(1) ビーム調整報告など (佐藤)

(a) PF-ringは、9/20(火)に運転再開した。
安全ベンド下流のスクリーンモニタ(SC_61_F9; 旧名SC_61_F4)が入りっぱなしで、
当初ビームが透過しなかった。午後8:00頃トンネル内入室し、発覚した。
圧縮空気の元栓は閉じられたままで、途中で分岐した先はどこにも繋がっていない(開状態)状態であった。
(旧SC_61_F3に使用されていたらしいが、現在F3は撤去されている。)
 トンネル内作業最終日の2,3日前に、佐藤が現場で確認した時は動作した(記憶があるのですが)。
リングへの入射が、大幅に遅れましたことをお詫び申し上げます。

C) 空気が抜けている場合は、スクリーンが入るか?
=> 真空に引き込まれて入ってしまう。

(b) 現在の運転状況:
・BT endの電荷量は0.2nC弱で、夏前よりも透過量が上がった。
また、入射率は昨日2mA/sを超えた(入射位相調整にて)。
今後の予定としては、リングのエネルギーが決まった後、BTの最終運転パラメータを決める。

・切り替え時間については、PF modeへの往復時間が2分半ほどになった。
以前は5分半ほどであったが、切り替え後も数分間はビームが安定せず入射できなかったことを考慮すると
大幅に改善された。但し、当初目標の切り替え1分・入射1分(合計2分以下)を実現するには、
簡易磁石初期化(Qのループ一周)をやめるしかない。

C) ループを回す必要が本当にあるか?KEKBモード間(e- <=> e+)でループを回してないならば、
あまり意味がないように思われる。

=> PF mode時に必ずループを回すので、それがReferenceになる。
昔(KEKB立ち上げ当初)は、ループを回してなかったが、それが不安定な原因であると疑われた時期があった。

=> 早く回すと、落ちる磁石がある。
仮入射部の付近は、かなり磁場が違うので不安がある。

(結論) ループなしの切り替え試験を行ってみる。

(c) IUC今後の予定(Phase II,IIIに向けて)
・タイミングシステム開発
・穴あきe+ターゲット及びMuti-energy のマシンスタディ
・ARに関する検討・予算見積。(年末を目処に)


(2) ECS漏れ磁場測定など(飯田)

(a) 新PF-BTに機器名が入った図を更新した。ご利用下さい。

(佐藤がIUC-Webの先頭の辺りに置きました。また、制御室(KEKB, Linac)にも張っておきます。
オペレータにも伝えました。)

(b) ECS漏れ磁場測定
・BeamによるECS漏れ磁場(Coilによる)を測定した。
B成分としては、SC_61_F2の位置で、ECS Off => On時に+12 mm軌道がずれる。
ECSに最近接地点(BM_58_1の下流15m)での仮想磁場を仮定すると、
曲げ角は0.8m.rad。積分磁場は、67 Gauss.mである。
 Q成分は、測定エラーの範囲内であった。

・木曜メンテ時に、漏れ磁場の実測を行った。
測定範囲は、BM_61_F1から上流側へ6mの範囲。
チェンバー上部・左右の三点を、50cmステップで測定した。
ECSに面する側が最も高く、最近接地点では約40Gaussであった。
 珪素鋼板を用いたシールドのテストを行ったところ、
34.5 => 2.5 Gaussに落ちた。次回以降のメンテでシールドを施したい。

C) シールドすると、ECS磁場に影響するのでは?
漏れ磁場の実測値があるのであれば、モデルに入れ込めばよい。

C) ECSの磁場は?
=> 1.4 Tである。シールドがECS磁場に与える影響は無視できるであろう。

C) 永久磁石を置くのはどうか?ECSへの影響はないはず。

(結論) シールドを施すか、漏れ磁場をモデルに組み込むかに関して、
関係者で協議して決める。

(c) LINAC Readyについて。

・先週(9/20の週)、AR入域中にLinac readyが落ちてPF入射できなかったことがあった。

C) 通常、AR入域中はARリクエストを落とすはずであり、
Linac readyが落ちることはない。

C) LinacでのARモード、KEKBでのARモードは別物であり、
その辺りの情報が混乱して伝わったと思われる。
上記の件は、正しい動作をしたのではないか?

C) ビームモードに関しての現状を、皆に周知する機会を設けた方がよい。
=> KEKB側はなにも変わっていない。LINAC側も、安全系は変わっていない。
ビームトリガを出す条件が変わっただけである。

(結論) 白川氏が、来週のKEKB打ち合わせで現状を報告することとなった。

(3) 放射線安全(小野)

・KEKB・放射線の会議に、三橋・小林・伊澤の三氏が加わることとなった。
(次回は、10/19に開催。)

(4) その他

・PF mode時に、InjectionからStorage modeへ移行するときにPF readyが切れる。
(佐藤追記: Storage =>Injectionの場合は切れない場合もある様です)

C) PF readyが切れないようにする予定になっていたので、
担当者に確認して欲しい。
=> 安全系試験の時に判明しなかったか?
==> Linacでの試験時には、PF Injection, Storage modeの遷移状態は試験していない。
=> なんらかのBugの可能性もある。

・リングのエネルギーは、来週火曜日に決める。
切り替え直後に、エネルギー変動が認められる。これを修正して欲しい。

C) 切り替え直後は、入射できないほどずれているのか?
=> 入射はなんとかできるが、入射率は極めて低い。

C) エネルギー変動ではなく、Bendの電源が立ち上げ直後にふらつくためである。
(立ち上げ直後、しばらくドリフトする。)B電源の改良はできないか?

=> 検討するが、すぐには対処できないので、ソフト的なフィードバック(フィードフォワード)での
対処も検討願いたい。また、ECSの電源安定度を測定したが、かなり良かった。

=> 58_F1の変動パターンがあらかじめ分かっているので、それをBSでフィードフォワードすればよい。

C) シャント抵抗ではなく、外付けDCCTでフィードバックすれば、比較的安くできるのでは?

C) B電源三台とも改造する必要があるのか?(BM_58_F1, 61_F1, 61_F4)
=> BM_58_F1だけでよい。他は、上げ下げしないため、既に安定領域でしか使用しない。

(5) 次回IUC

===
IUC #27
---
日時: 2005年10月21日(金曜日) 10:00−
場所: KEKBコントロール棟会議室
議題(予定):
(1) 各種報告など

(*) その他の議題をお持ちの方は、ご連絡下さい。
===

========================