半導体SW交換手順

25/Mar/2002 松本

注意! 本作業は高圧作業であるため、

1.  事前にシフトリーダーへ作業連絡を行う。

2.  シフトリーダーを含めて、必ず2名以上で作業を行う。

3.  故障が深夜シフトの時間帯であるの場合、原則として作業しない。このことをリング側にも了解してもらう。

4.  これまで半導体SW交換の経験がない、又は、安全に行うには不安があるという場合には、松本(PHS:4701 もしくは自宅)まで連絡をお願いします。

 

事前準備

#1.サブブースターのHV及びLV OFF

#2.交換用半導体SWの確認(交換用半導体SWは、KC5-1の棚に置いてあります(注1))。

                          半導体SW 予備品

#3.本作業は高圧作業であること、またHV OFF直後は半導体SW、クライストロンのヒーター周りで高温になっているので、安全のため手袋を用意すること。

 

交換手順

#1.変調器前面のHVメーター値が5kV以下になっていることを確認。その後、変調器前後面にある扉を開く(注2)。

#2.安全のため放電棒を用いて変調器背面扉より、内部の放電を行う(注3)。

#3.半導体SWのコネクタ4箇所(+HV,-HV,電源,トリガー)を外した後、半導体SWを変調器から取り出す(注4)。

+HV,-HV:ソルトン製差込式コネクタ

              電源:三芯差込式コネクタ

トリガー:BNCコネクタ

#4.-HV 側のソルトン製差込コネクタを半導体SWの予備品へ付け直す(注5)。

#5.新しい半導体SWを変調器内に移設し、コネクタを取り付ける。(注意:半導体SWの+HV,-HVケーブルの距離を接触させず、ある程度距離があるようにする(注6)

#6.(SB-C以外の場合)変調器後部のトリガー信号入力部にBNC Att. (6dB)を噛ませる(注7)。既に噛ませてある場合には、そのままにしておく。

#7.LV ON。約5分後にHV ON。

 

(注1)

KC5-1の棚で見つからなかった場合には、サブブースターテストベンチの変調器より持ってくるという手段もあります。短時間で交換可能な予備品は1〜2台程度です。

(注2)

扉を開けることにより、変調器内部のネズミ捕りが動作して、放電できる仕組みになっています。但し、背面にあるGNDが筐体に繋がっていることを確認すること。また、このネズミ捕りの動作を過信することなく放電棒を用意して放電を行い、作業を行う際には感電に十分注意すること。

 

 前面扉を開けたところ         背面扉を開けたところ

(注3)

  背面扉からの写真。

+HV側はコンデンサー(3μ/30kV)に繋がっているので、放電棒を用いて放電させること。

 

(注4)

 変調器側板から見た場合、通常はこの状態

 コネクタを外して作業者手前にずらして引いてゆく

 寄せた後、作業者から見て右回り90度に傾ける

 あとはネズミ捕りを避けて抜くだけ

 

半導体SWを筐体内に組み込むには、逆の手順で進めて下さい。

 

(注5)

 

・ソルトン製差込型端子の-HV側については、故障した半導体SWから付け直す必要があります。この作業については、近いうちに予備品を準備して無くす予定です。

(注6)

(写真は、うまく撮れなかったので後日)

・変調器内部は、製作した会社、及び年代により内部構造が若干異なります。このため、半導体SWの設置位置や高圧ケーブルの長さについては、1台ごとに対応していく必要があります。さしあたり、半導体SWの +HV,-HVケーブル間を近づけ過ぎない、半導体SWを奥まで押し込み過ぎない、といったところに注意して下さい。

(注7)

・以前は、半導体SWをONするためのトリガー信号に12Vの電圧を必要としましたが、現在の半導体SWはTTL(+5V)レベルの電圧です。逆に12Vの信号を入れてもON動作を行いません。この電圧差を吸収するために 6dBのBNC減衰器をトリガー用ケーブルに噛ませています。但しSB-Cについては、高圧のタイミングを作るドライブパルスモジュールをTTL出力に改造したために、減衰器は必要ありません。今後はSB-CのようにドライブパルスモジュールをTTL出力のものへと入れ換えていく方針です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

HV電源の交換

 

Linac オペレーター@KEKB制御室向け)

 

Linac オペレーター@Linac制御室向け)