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IUC#15 MEMO
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日時:2005年4月15日(金曜日)10:00-11:00
場所:KEKBコントロール棟会議室
出席者(敬称略、順不同):
船越、宮島、春日、末武、菊池、設楽、榎本、小林、伴、
飯田、三橋、俵、小川、本間、小野、池田、柿原、矢野、古川、佐藤(文責)
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(1) PF-AR BT 3.7-GeV化の検討(その2)(宮島)

(1-a) 現在、下記二案について検討中である:

(案1)BM電源2台の増強(200A => 250Aで1.32-T)
(案2)Gap縮小案(34mm=>28mm)。BM15台の改造及び真空ダクトの改造が必要。

(*) 両案とも、Q磁石は、現状で対応可能。

(1-b) 鉄心の飽和の詳細検討を行った:

 前回は、鉄心全体をSUYPで計算していた。
磁極をSUY、リターンヨークをSS41で再計算(POISSON, OPERA-2D)
200A以上でPOISSON、Opera-2Dで若干ずれる。(Opera-2Dでは飽和が見え始める。)
目標磁場(1.32T)は達成可能な見込みである。

(1-c) 今後の予定:
 
 磁場のビームに対する影響評価や、三次元計算による積分磁場の評価(Opera-3D)を行う。
Good field region が狭い場合には、案2(Gap縮小案)も詳細検討する。

その他の検討項目:
・ 電源増強案の見積
・ KEKB/AR振り分けベンド位置検討
・ セプタム・キッカー増強案の検討


(2) 工事関係(飯田)

(2-a) ケーブル及び敷設経路など:

・ノンハロゲン難燃ケーブル(新作電磁石用パワー・信号ケーブル)については、
久保(忠)氏に手持ち品問い合わせ中。無ければ発注する。

・モニタ用信号ケーブルは、 モニタグループ担当。

・Bマグネット冷却水は、現場確認済み(4/14、大洋バルブ)
BH0, 11, 12が、現設置場所より下流へ(一斉に)ずれるため、取り口を一つずつずらす。
また、現在の振り分けベンド(PB)下流の冷却水パイプ経路を変更(現PF-BT側へ若干ずらす)
ECS上流部の取水口は回転させて(45度或いは90度)、新ビームラインと干渉しないようにする。

・5セクター付近ケーブル配線経路は、現場確認済み(4/14、高江氏)
PFからのケーブル経路は、現BH11, 12とピットの間床上に、ケーブルラックを設置予定。
さらに上流へは、本ラック経由でピット内に敷設する。

・BK真空チェンバー及び電源配置案(ライナック5セクターギャラリー部)
=> 要検討

(2-b) 4/28(木)9:00-17:00作業予定:

・架台設計のために、レーザートラッカを用いた現場調査を行う。
(4/12(火)に下見を行った:放射線・佐波+2、日立テクノ、小林、飯田)
当日は16:30-ライナックパトロール開始を目標とする。
(30分あるいは1時間程度の延長であれば、担当者間で協議の上、延長の可能性あり。
但し、時間が全く不足する場合は、予備日として5/19にも作業を行う可能性あり。)


(3) 安全系ケーブル敷設(小野)

(3-a) 各リング<=>Linac間敷設するケーブルは、下記を想定している。
・ KEKB<=>Linac間 20対、光4本
・ AR<=>Linac間 16対

・ PF<=>Linac間で何本張るか?
=>IUC放射線会議で話し合う。

・現在見積を要求中である。敷設時期は、7月を予定している。
20対は、BTライン経由を想定しているが、問題ないか?
=> ケーブルラックが混んでいるが、問題ないであろう。

・光ケーブルラインは共同溝を使用予定である。


(4) A1電子銃からマルチバンチビームStudy(佐藤)

(4-a) 目的:
 Phase-II以降では、PFビームもA1電子銃を使用するため、
SHBをstandbyにして、マルチバンチビーム出力が必要である。
電荷量に、0.8, 0.6, 0.15-nCを用いた場合に、SHB(1,2)のディレイを、
57(standby), 91, 114μs(最大ディレイ)に設定し、ストリークにてバンチを確認した。

(4-b) 0.8-nCの場合:
  57-μsで2バンチ => 91及び114μsでは3バンチビームを確認した。
現在のPFビーム(CT電子銃使用、グリットパルス幅FWHMで2-ns)は、6バンチビームである。
A1電子銃のグリッドパルス幅は、CT電子銃の半分(1-ns)程度なので、3バンチビームを確認したのは、consistentである。

---<訂正:>---
A1電子銃とCT電子銃は同じ仕様のグリッドパルスを使用しており、ベース幅は共に2-ns。
PFビームが6バンチというのは、小さなバンチまで含めた話であり、
A1電子銃でも、S/Nが上がると、6バンチになっている可能性が高い。
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(4-c) 0.6, 0.15-nCの場合:
 光量が弱いため、はっきり確認できないが、3バンチビームが出ている様に思われる。
(ノイズレベルに埋もれて、クリアではない)

(4-d) マルチバンチビームの透過量:

・A1電子銃からマルチバンチビームを出力し、ダンプモードで確認した。
SHBのディレイを増加させると、ビームの透過量が減少し、最大ディレイ(114μs)で
0.8-nC => 0.1-nC(@SP61H)以下になる。但し、オシロのレンジを調整しなかったため定かではない。

・ライナックEndのスクリーン(SC61H)でビーム確認したところ、ビームは確認できた
(量は少なく、薄い。プロファイルは、それほどひどくはない)

・先頭(A2セクター)からビームが落ちているが、軌道はそれほどひどくはなさそうである。
(SB-A, Bの調整など行ったが、透過量に変化なし)

=> これだけロスがあると、運転には使えない。放射線的にも許されない。
==> 次回のStudyで、詳しく調査する。



(5) その他

・AR-BT改造案も、いずれまとめる必要がある。
=>今年中に、詳細及び予算案をまとめる。


(6)次回IUC
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IUC #16
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日時: 2005年5月13日(金曜日) 10:00−
場所: KEKBコントロール棟会議室
議題(予定):
(1) 各サブグループ報告等
(2) その他
(*) その他の議題をお持ちの方は、ご連絡下さい。
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