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IUC#38
日時:2006年7月14日(金曜日) 13:30-
場所:3号館7階会議室
出席者(順不同・敬称略):船越、飯田、春日、三増、柿原、横山、高橋
宮島、三橋、多和田、小林、生出、榎本、紙谷、菊池、矢野、佐波、本間、設楽
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(1) パルスベンド電源 (三増)

(a) 出力安定度の問題:
・繰り返し一定の場合、安定度0.05%(仕様0.1%)
・繰り返し1Hz => 25Hzの場合、安定度0.23%程度(仕様0.1%)である。
・OPアンプを3つ追加及び回路変更をシミュレーションした結果、
0.05%程度が達成できる見込み。また、現行回路のままであっても、調整後0.1%程度達成できる見込みあり。
但し、パルスベンドの通電試験及び長期試験も未だ行っていない。

(b) 発熱の問題:
・ダイオード保護抵抗の発熱(260度以下を目標)
27kA, 25Hz運転の場合、190度程度。

・サイリスタの発熱(75度以下を目標) 
KEKでの試験は4パラ運転で行った。
25kA, 20Hz運転5分間で、62度(サイリスタフィン部)。模擬負荷の温度上昇により、長時間試験が出来ない。

・工場でのテストは3パラ運転で行った。
32kA相当(4/3倍した電流値)。サイリスタ本体の温度は、80度程度。

C) フィンが62度だとすると、サイリスタ本体は75度どころか、
かなり発熱するのではないか?構造にもよるが。

C) 対策としては、ローカルのフィンにファンをつけて対処する。

(c) その他の問題
・出力電流ジッターが±10ns程度ある。
現在のところ原因不明。さらに、10発に1発程度、250nsタイミングがずれる。

C) 繰り返しによるか?
=> 繰り返しにはよらない。

C) 入力トリガは?
=> 入力信号は正常の様である。

C) 安定度0.1%の仕様は、何に因るか?0.2%ではどうなのか?
=> 振り分けベンド磁場でエネルギーを決めるため、エネルギーアクセプタンス0.1%から決まっている。
==> 振り分けの下流にあるベンドでエネルギーを決めても良いのでは?
==> エネルギーは、下流BPM4台で軌道と分離できる。

C) 部品の納期は?
・ダイオード類は現在発注中。
ファンなどは、8月上旬に納入予定。

C) 0.1%はrmsか?
=> ピーク・ピーク値である。

C) 現状では、夏にパルスベンドインストールは非常に厳しい状況である。
=> 不具合を生じた場合、運転に与える影響大なので、十分試験を行ってからインストールした方が良い。

C) 夏のインストールを延期するとすれば、いつ入れるか?
=> 1月は、クラブインストールでKEKB立ち上げが遅れる。
また、クラブが入らなくても、電気代の都合上、立ち上げを遅らせることは可能。
PF立ち上げ1/15 (AR立ち上げ1/17)までに設置すれば可能。

C) 真空作業後のエージングは?
=> 5-8ユニットに加速管はないので問題ない。

C) 冬メンテ或いは春にインストールする場合、メンテ期間が短いが設置後の試験等は大丈夫か?
=> 設置自体は二週間あれば可能である。
設置後の試験は、特に必要ない。
(問題になるとすれば、クライストロンギャラリーでのノイズ環境。)


(結論)
・パルスベンドのインストールを、夏メンテ中から冬メンテ中に延期する。


(2) A1からPF入射スタディ (三橋)
・0.1nC、1.25mA/s程度を達成。前回と同様、jitterが見られる。
jitter問題の解決が必要だが、概ね問題なし。
 また、秋の運転からシャッター開状態での運転モードを試験する。
(放射線・インタロック上の問題はない。)
問題なければ、通常運転時もシャッター開状態で入射するため、切り替え時間がさらに短縮化される。


(3) 放射線申請 (佐波)
・7/24の審議会に、入射器の放射線変更申請を行う。
(入射器/低速陽電子ビームパワー倍増及び小型試験加速器(宇宙線研) )


(4) 次回IUC
・未定(調整後、連絡します。)