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IUC#45
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日時:2007年7月27日(金曜日) 10:00-11:30
場所:KEKBコントロール棟会議室
出席者(順不同・敬称略):
多和田、三増、小川、菊池、飯田、紙谷、大西、本間、柿原、
三橋、小林、生出、小磯、小野、横山、榎本、佐藤(文責)
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(1) パルスベンド電源故障について (三増)
・試験最終日(7/11)に、、電源内部のリアクトルが故障した。
電源中央で火花が発生しインタロックで落ちた。その後、リアクトル入力部の圧着端子破損を確認。
端子交換にて対処予定であった。
Φ12のボルト4本、16φのボルト2本で上下から締め上げているが、
Φ12のボルト1本(サス)がもげていたため、固定を強化しΦ12のボルトをΦ16に交換することを決めた。
その後、上部にある鉄のCチャンネル一部が破損し、他の固定箇所にも亀裂を発見した。
・故障原因は:
1)上下から締め付けるための構造が悪くうまく力が伝わらなくて、
コイル中の鉄心の固定が十分でなかった
2)ピークではなく実効電流値を元にしてボルトの太さを見積もっていたため、
ボルトの太さが細すぎた。
事等が挙げられる。現在、新コイル設計を検討中である。
・最大磁束密度を下げる。締め付け金具の構造を変更し、なるべくコイルの近くで固定する。(ANSYSで計算する)
また、締め付けボルトのサイズアップ M12=>M16(四隅), M16=>M20(中央)及び、
継鉄ギャップ素材の変更(ノーメックス => TCボード)を予定している。
C) 今後の予定は?
=> 電源の納入予定は、9月上-中旬頃。その後、試験を行う。
C) コイルを作り直すのか?
=> すべて作り直す。
C) 今回の物は、応力計算してなかったか?
=> 手計算はしているが、ANSYSでの計算はしていなかった。
C) 何故、ギャップ付き鉄心型を採用したか?
=> ギャップ無しでは、リアクトルが大型になるため。
C) 割れた部位は、溶接部か?
=> 溶接部ではない。溶接が弱くて割れた訳ではない。
C) KEKB入射セプタム電源のリアクトルと比較してどうか?
=> KEKB入射セプタムはリアクトル1個。キッカーは未使用。
==> フルサイン波なので、リアクトルに流れる電流小さい。
===> PFのセプタムはハーフサインだが、リアクトルが問題になったことはない。
C) 今回のような破損事例はあるのか?
=> 前例がないとのこと。
<前回未解決問題について>
・繰り返し変更時の安定度:
繰り返しを固定した場合、安定度は0.08%(仕様0.1%)であるが、
繰り返しを変えた場合に(1Hz=>25Hz) 0.1%を満たさなかったが、調整により解決した。
この際、繰り返し固定時の安定度は若干悪化したが、0.1%仕様は満足している。
・長期ドリフト:
長時間ドリフトが認められる。(20分ほどで飽和する。)
発熱部を探してみたが、極端に発熱した部位はなかった。DACの値(アナログ出力)を調べたところ変化無し。
電圧値を読み込んでフィードバックするための、
1)充電電圧値を読み込む分配器
2)目標電圧と読み込んだ電圧の差を増幅するアンプ
の二つが温度依存性を持っていると思われるので、これらを恒温槽に入れる予定である。
C) 恒温槽の大きさは?
=> モジュール2つを入れる物なので、さほど大きくはない。
恒温槽は、電源筐体内部に入れる。
・発熱:
ダイオード保護抵抗が発熱する。
使用では、200℃以下であるが、27kA-25Hzで1時間運転すると、
210-240℃程度にまで発熱していた。
回路変更で対処し、劇的に温度が下がる。
(停止後、すぐに手で触れられる程度まで改善)
・シーケンサ異常検出誤作動:
ノイズ対策で多少改善した。また、PLCのbug fixを行った。
また、1時間以上連続運転すると、出力過電流のインタロックが働くが、
これはリアクトルが原因の可能性あり。
(2) セラミックチェンバースローリーク報告 (三増):
・ロウ付け部より 1.3x10^-9 Pa m^3/s のスローリークが発生。
Tiコーティング前はリークなし(コーティング後にリーク発生。)
原因究明及び対策を検討中だが、Tiコーティング時に、セラミックの温度が上がりすぎる事が原因と推測される。
・通常、X線測定により原因究明を行うが、今回のチェンバーは長すぎて測定が困難。
・今後の予定は、
補修品:10/16 納品予定
予備品:10/31 納品予定
(3) PF-BT下流のスリット設置 (三橋)
・夏メンテ中に設置予定であったが、真空中での動作が不完全であった。(大気中では問題なし)
補修予定であるが、夏には間に合わない場合、インストールは冬メンテ中になる見込み。
(4) パルスステアリング (菊池)
・9月末頃納入予定。
・セラミックダクトは、夏メンテ中に納入・設置予定。
C) ダクト長は?
=> 305 mm
(4) その他
C) パルスベンドを冬にインストールした場合、
その後の運転の展望は?
=> Multi-energyにて軌道が両立しない場所がある。
原因究明のためQの測量を行っている。
==> 測量は完了した。データ整理中。
C) レーザーアライメントシステムは?
=> 現システムを用いて調整中に、Motion Controllerが故障した。
修理不可のため、新規購入検討中(ステージ含む)。
夏メンテ中には間に合わないかもしれないが、冬メンテを目指して準備する。
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IUC #46
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日時: 2007年8月24日(金曜日) 10:00-
場所: KEKBコントロール棟会議室
議題:
(1) TBD
(*) 議題をお持ちの方はご連絡下さい。
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