第1回Linac upgrade WG(仮称)議事録

日時:2004年5月6日(木曜日)13:30-15:00
場所:KEKBコントロール棟会議室
出席者(敬称略):生出、船越、小磯、小川、末武、手島、菊池、福田、大西、設楽、杉村、古川、
矢野、三増、飯田、島田、横山(書記)、佐藤政則(文責)

(*) 第2回からの名称は、"インジェクターアップグレード推進委員会: Injector Upgrade Promote Committee(IUPC)"に
なります。

(*)本検討会のWebを作りました。(http://www-linac2.kek.jp/iupc/index.html)
ご参考にしてください。

(1) はじめに(佐藤)

・本会の趣旨:
中・長期的なライナックアップグレードについて検討する。
まずは、検討すべき項目について議論する。その後、詳細検討にはいる。

(?) ライナックに限らず、damping ring等含めたインジェクターアップグレードとして
議論すべきではないか?
=> そのようにする。本会の名称を、インジェクターアップグレード推進委員会とする。

・検討すべき項目:
a) KEKB e+/e-同時入射(pulse-to-pulse)
b) 陽電子ビーム強度増強
c) e+ 8-GeV入射
d) PF,AR入射(パルス振り分け,専用ライン)
e) その他のビーム利用
f) その他(Arcをなくすなど)

(*注)OHPをWebにアップしますので、ご参照下さい。

(?)その他に検討すべき項目はないか?
=> とりあえず、上記"(a)+(d)",(b)を検討すべきではないか?

・項目毎の検討担当者を決めた
KEKB e+/e-同時入射+PF,AR入射: 菊池、紙谷、飯田氏
J-Arc部電流透過量増強及び安定化: 大西氏
陽電子ビーム増強: 横山氏、佐藤政則


(2) 討論(全員):

活発な議論が交わされた。主な内容は、下記の通り。

[入射以外のビーム利用について]

・Linac endで1-psビームを作り、物性利用の要望がある。
=> 正式な要求がある訳ではない。要求があれば、考慮すべき。
=> ATFからの取り出しビームを利用できないか?

[PF Top-up 入射について]

・光源リングの風潮としては、Top-Upが主流になりつつある。
=> PF側の公式見解は分からないが、KEKB e+/e-同時入射と絡めてpulse-to-pulse switchで、
可能な案を検討する必要がある。

・PF入射器を独立に建設する案もありえる。

[陽電子ビーム強度増強について]

・"Lバンドキャプチャーセクション"+"damping ring"を検討すべきか?

・ECSを廃止するか?
=> Machine studyをやるべき。

・e+ target前のBCSを利用すべきか?
=> 以前は使用していたが、上流Klystronがダウンや、BCS電源故障時にtargetまでビームを導けない、
などの欠点があった。
=> 以前提案されていたMachine studyをすべきである。
=> BCSを使用するにも電源がない。スタビライザー社製があるが、置き場所確保が困難。

・SLED波形をflatにすれば、3 bunch加速が可能である。
=> KlystronのEnergy upgradeが必要である。

・Ringを476-MHzにして、Multi-bunch加速する。
=> Ring RF系の全置換は、莫大な予算が必要である。
=> LinacのC-band周波数を5712-MHzからずらす方がよいのでは?
(新規にinstallするのは、C-bandの方なので)

[その他]
・J-ARC部のビームを、安定かつ高効率に透過させ、C-sectorと1-sectorの
matchingを向上させることが重要では?
=> 現状の理解及び向上のためのstrategyを検討する。
=> J-Arcをやめて、直線部あるいは”への字状”ビームラインでC-bandを構成す
れば、targetでのcharge量増加が見込めるのでは?
=>charge量を下げて、target energyを上げれば、e+生成量が増加するのでは?

・2-sectorなどのMag電源が不足しているから、増やすべきでは?
=> 中・長期のupgrade計画ではなく、夏期保守などで補強すべきではないか?
=> LCGで議論するべきである。

・本検討会のWebを作成して欲しい。
=> http://www-linac2.kek.jp/iupc/index.html に作りました。