FSP018  施設現状報告ポスター  8月8,9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
シャットダウンから10年経過したKEK−PS施設の温湿度管理
Management of temperature and humidity of KEK-PS which has been shut down since 2005.
 
○田中 伸晃(KEK)
○Nobuaki Tanaka (KEK)
 
KEK−PS(12GeV 陽子シンクロトロン)は2005年12月、共同利用実験向けの運転を終了した。PSは、加速器研究施設が管理する加速器部分の「加速器PS」と、素粒子原子核研究所が管理する実験施設部分の「素核研PS」から構成される。これらは現在も放射線管理の対象である。 PSの空調設備は温湿度調整が停止され送風運転のみとなったが、その後、施設内の湿度上昇が確認された。 実験が終了した施設であるが、引き続き人が入域するため、良好な作業環境の維持と、土木構造体、加速器を構成する電磁石等を良好な状態に保つために、適正な温湿度管理が求められる。 加速器PSには「リニアックとメインリング」に、素核研PSには実験室の「北カウンターホール」と、ビームラインの「EP1とEP1下流部」に除湿機器が整備された。これと並行し、湿度低下に有効と考えた「外気導入の調整」を実施した。 その結果、素核研PSの温湿度データからは明らかな湿度低下が確認された。 このように素核研PSは、施設を良好な状態に維持することを可能とした。 本稿では長期間停止状態の加速器施設をいかに維持するか、その中心である温湿度管理技術について報告する。