FSP019 施設現状報告ポスター 8月8,9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10 |
先端加速器試験施設(ATF)の現状 |
Status Report of the Accelerator Test Facility |
○照沼 信浩,久保 浄,黒田 茂,奥木 敏行,内藤 孝,荒木 栄,福田 将史,森川 祐,田内 利明(KEK) |
○Nobuhiro Terunuma, Kiyoshi Kubo, Shigeru Kuroda, Toshiyuki Okugi, Takashi Naito, Sakae Araki, Masafumi Fukuda, Yu Morikawa, Toshiaki Tauchi (KEK) |
ATFではMoUに基づく国際コラボレーション体制の下、国際リニアコライダー(ILC)で必要とされるビーム計測・制御技術の開発を進めている。特にILCの衝突ビームに必要な技術開発を狙い、ILC最終収束系の試験施設であるATF2ビームラインを利用した研究が精力的に行われている。ここでの研究には大きな2つの目標がある。一つは垂直方向37nmの極小ビームの実現であり、ILCでの衝突ビームサイズ6nmを実現するための技術開発となる。もう一つは、この極小ビームの位置を、ナノメートルレベルで制御し安定化させることであり、ILC衝突点での電子ビームと陽電子ビームの衝突を維持する技術開発である。 現在までの技術開発の結果、ATF2仮想衝突点において40nm相当の極小ビームを実現している。今後は、レーザー干渉縞を用いたビームサイズモニターの高度化、高次磁場成分の評価、wake field対策などを追求しつつ、目標値の達成と十分な安定性と再現性の確立を目指す。ナノメートルレベルでのビーム位置制御については、応答速度140nsで位置ジッターを1/5程度まで低減できることを確認しており、フィードバック回路の開発はほぼ完了している状態にある。ナノメートルの安定化をATF2で測定するためには、数nm分解能のCavity BPM開発が必要であり、現在、信号処理系の高度化を進めている。これらATFでの研究開発の現状を報告する。 |