MOP036  高周波源  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
J-PARCリニアック クライストロンパービアンス&ゲインモニタの開発状況
Development of Klystron Perveance and Gain Monitor in J-PARC Linac
 
○堀 利彦(日本アドバンストテクノロジー),篠崎 信一,佐藤 福克,溝端 仁志(日本原子力研究開発機構),福井 祐治,二ツ川 健太(KEK)
○Toshihiko Hori (Nippon Advanced Technology Co., Ltd), Shinichi Shinozaki, Yoshikatsu Sato, Satoshi Mizobata (JAEA J-PARC), Fukui Yuji, Kenta Futatsukawa (KEK J-PARC)
 
本研究会において、324MHzクライストロン電子銃部の変調アノード電位の放電に起因する高圧電源停止頻度を改善した報告を過去3年間行った。放電は25Hz、0.7ms変調パルス以外の充電時間帯に生じており、変調アノードの耐圧劣化が主原因のクライストロン交換数は4本となった。2015年11月以降は、クライストロン印加電圧を従来の2〜3kV低い値での運転を始め、放電回数の増減を継続して調査している。印加電圧を下がったデメリットとして、利用運転時におけるクライストロンパワーのマージンの低下並びに高電流ビーム加速(〜50mA)時には印加電圧を再設定し直すことなどが考えられ、各クライストロンの現在の動作点(入出力曲線の肩特性に対するマージンなど)を正確に把握する必要があった。そこで本年より、クライストロンのカソード電圧、電流から算出されるパービアンス値並びに3種類の加速ビーム幅、ビームローディングの有無に対応したクライストロンゲイン値を測定するためのクライストロン特性用モニタを開発中である。本発表では、パービアンス&ゲインモニタの概要、初号機の試験結果など詳細を報告する。