MOP042  粒子源  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
チョーク構造付き超伝導RF電子銃(試作1号機)の高電界試験
High gradient test of the Superconducting RF gun (Prototype #1) with choke structure
 
○許斐 太郎,梅森 健成,加古 永治,小林 幸則,道園 真一郎,山口 誠哉(高エネ研),松田 竜一,柳澤 剛(三菱重工)
○Taro Konomi, Kensei Umemori, Eiji Kako, Yukinori Kobayashi, Shinichiro Michizono, Seiya Yamaguchi (KEK), Ryuichi Matsuda, Takeshi Yanagisawa (MHI)
 
KEKでは1.3GHz超伝導RF電子銃の開発を進めている。超伝導RF電子銃は楕円空洞形状の加速セルと背面照射型フォトカソード、カソードプラグ、チョークから構成される。試作した超伝導RF電子銃1号機は段階的に構造を付加して高電界試験を進めている。加速空洞単体の高電界試験では最大表面電界強度66MV/mを達成し、目標最大表面電界42M/m、Q値4.5×10^9を満足している。その後、チョークを付けずにカソードプラグを取り付けたところ、電界が低い初期Q値は~1E9であった。このことからチョークに求める減衰率を-30dBと決定した。チョークを取り付けた初めての高電界試験の結果は最大表面電界30MV/mであった。温度マッピングの結果から原因はチョーク周辺の表面処理不足によるマルチパクターとフィールドエミッションであると考えられる。本発表では、新たに行ったチョーク周辺の研磨と洗浄、その結果得られた高電界試験結果について報告する。