MOP049  粒子源  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
SACLAにおける熱電子銃カソードの長寿命化に向けて
Toward lifetime extension of the thermionic gun cathode at SACLA
 
○渡川 和晃,稲垣 隆宏,前坂 比呂和,原 徹,田中 均,安積 隆夫,杉本 崇(理研),馬込 保,櫻井 辰幸,池永 英司,小嗣 真人,室 隆桂之,大河内 拓雄(高輝度光科学研究センター),田中 信一郎(スプリングエイトサービス株式会社)
○Kazuaki Togawa, Takahiro Inagaki, Hirokazu Maesaka, Toru Hara, Hitoshi Tanaka, Takao Asaka, Takashi Sugimoto (RIKEN), Tamotsu Magome, Tatsuyuki Sakurai, Eiji Ikenaga, Masato Kotsugi, Takayuki Muro, Takuo Ohkochi (JASRI), Shinichiro Tanaka (SES)
 
X線自由電子レーザー施設SACLAでは、CeB6単結晶を熱カソードとして用いたパルス型電子銃を使用している。本電子銃は、プロトタイプ機であるSCSS試験加速器において2年以上の寿命で使用できることが実証されたのであるが、24 時間連続運転を行うSACLAでは寿命が1 年程度未満に短縮されるといった問題が発生している。効率良く営業運転を進めるには、電子ビームの初期条件を決定するカソードの交換頻度を可能な限り減らすことが極めて重要である。カソードの長寿命化のために、放射光等を利用した表面分析による劣化原因の究明を開始した。また、これと並行して電子銃テストスタンドを構築し、オフラインで改良カソードの試験が行えるように準備を整えた。本学会では、SACLAにおける熱電子銃カソードの長寿命化に向けた取り組みについて報告する予定である。