MOP106  ビームダイナミクス・加速器理論  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
二粒子対変換を用いた位相空間分解能のマクロ粒子数依存性解析の3次元系への拡張
Analysis of dependence of number of macro particles on resolution of phase space distribution for three dimensional particle distribution using particle pair transformation
 
○宮島 司(高エネ研)
○Tsukasa Miyajima (KEK)
 
加速器中の荷電粒子ビームの解析においては、計算機の能力が向上した現在でも、膨大な粒子数をそのまま扱うのは難しく、系の自由度を減らして解析することが必要となっている。系の自由度を減らして荷電粒子ビームを表現する方法として、幾つかの荷電粒子を一纏めにして質量電荷比を保存した新たな古典的な点電荷(マクロ粒子)の集まりとしてビームを表現する、マクロ粒子法が広く使われている。このときに重要となるのが、元のビームの性質が保たれる自由度の数はいくらなのかということである。この問いに対して、本研究では、マクロ粒子数を減らす操作を定式化するための新たな手法として、二粒子対変換(Particle Pair Transformation)を定義・導入し、これまでに1次元と2次元の荷電粒子分布に対して、ビームの運動状態の精度(位相空間の分解能)と系の自由度の数の関係を評価してきた。今回はこの二粒子対変換による解析を3次元荷電粒子系に適用し、粒子数と位相空間分布の分解能の解析を行っている。本発表では、3次元系に適用したときの結果について紹介する。