MOP115  電磁石と電源  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
J-PARC主リング高繰り返し化における主電磁石磁場の評価
Evaluation of Magnetic Field of J-PARC MR Main Magnets with High Repetition Rate Operation
 
○内藤 大地,三浦 一喜,染谷 宏彦,五十嵐 進,栗本 佳典,下川 哲司,森田 裕一(高エネ研)
○Daichi Naito, Kazuki Miura, Hirohiko Someya, Susumu Igarashi, Yoshinori Kurimoto, Tetsushi Shimogawa, Yuichi Morita (KEK)
 
J-PARC加速器では主リングでの速い取り出しにおいて約400kWのビーム強度を達成している。一方で設計強度は750kWであり、ビームの加速・取り出しの高繰り返し化による高強度化を計画している。その際にはビームを偏向・収束させるための電磁石へ流す電流の時間変化を急峻にする必要がある。これによりビームダクト等に発生する渦電流が増加するが、それに伴い二つの 懸案事項が考えられる。一つ目は磁石の励磁が妨げられる効果が大きくなる事である。二つ目はエミッタンス増大の原因となる非線形共鳴を励起する多極磁場成分の影響である。本講演では高繰り返し化時に電磁石にかかる電流の見積もりを入力に用いて、電磁石磁場の時間応答をシミュレートした結果を報告する。またその結果を用いて現行の電磁石が高繰り返し化に対応可能かどうかの確認および、電磁石の励磁における問題点の洗い出しをまとめる。