MOP126  加速器応用・産業利用  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
炭素線治療用超電導回転ガントリーのビームコミッショニング
Beam commissioning of superconducting rotating-gantry for carbon radiotherapy
 
○松葉 俊哉(広大放射光センター),岩田 佳之,野田 耕司,白井 敏之,藤田 敬,佐藤 眞二,古川 卓司,原 洋介,水島 康太,皿谷 有一,丹正 亮平,森 慎一郎(放医研),藤本 哲也(加速器エンジニアリング),荻津 透(高エネ研),雨宮 尚之(京大工),長本 義史,松田 晋也,折笠 朝史,高山 茂貴(東芝),鈴木 伸司(筑波大)
○Shunya Matsuba (HSRC), Yoshiyuki Iwata, Koji Noda, Toshiyuki Shirai, Takashi Fujita, Shinji Sato, Takuji Furukawa, Yosuke Hara, Kota Mizushima, Yuichi Saraya, Ryohei Tansho, Shinichiro Mori (NIRS), Tetsuya Fujimoto (AEC), Ogitsu Toru (KEK), Naoyuki Amemiya (KUEE), Yoshifumi Nagamoto, Shinya Matsuda, Tomofumi Orikasa, Shigeki Takayama (Toshiba), Shinji Suzuki (Tsukuba University)
 
放射線医学総合研究所に設置された超電導回転ガントリーは2015年9月からビームコミッショニングが続いている。ガントリーによって0-360度の任意方向から重粒子線照射が可能となり治療の高精度化が期待される。コミッショニングの目標はビーム形状が円形で、エネルギーごとに決まっている目標ビームサイズを大きく外れずに滑らかに変化し、ガントリーの回転においても形状、ビームサイズが大きく変化しないこと等があげられる。 コミッショニングに先立って超電導電磁石の磁場測定が行われおおむね設計通りであることが確認されたが、2極励磁中に予期しない4極成分が見られた。ビーム光学設計においてこれらの効果をあらかじめ取り込んだ上で電磁石電流を決定し、またビーム形状を見てフリンジ場の影響を考慮することで、トラッキング計算と近い結果が得られるようになった。ガントリー角度やエネルギーの変化に対しても4極1-2台の微調整で許容範囲内の形状に収まり再現性も十分であった。本報告ではビームコミッショニングの詳細やトラッキング計算について紹介する。