TUOL03  加速器制御/電磁石と電源1  8月9日 国際会議室 9:40 - 10:00
System-on-Chip FPGAを用いた多目的制御ボードの開発
A Multi-purpose Digital Controller Based on System-on-Chip Technologies
 
○栗本 佳典(高エネルギー加速器研究機構)
○Kurimoto Yoshinori (High Energy Accelerator Research Organization)
 
 近年、ハードのプロセッサとFPGAを一つのチップに統合したSystem-on-Chip (SOC)とよばれるICやその評価用ボードが市場に出回るようになってきた。これらのICチップを使用すれば、リアルタイム制御をFPGA内に構成し、上位からの指令やモニタ等の役割を担うネットワークサーバプログラムをOS上で実行することで、様々な加速器デバイスの制御を容易に実現することができる。  発表者は、このSOC FPGAと大容量のDDR3メモリを組み合わせたボードを開発し、J-PARC Main Ringのいくつかの試験機器で運用している。大容量のメモリはJ-PARC MRのように加速時間が比較的長く(1.4秒)、高精度制御が要求される大強度シンクロトロンの機器では重要である。なぜなら、その間、変化し続ける制御量(磁石電流など)があり、それに加えて、これら時間変化する値の補正量も格納できることが望ましいからである。  本ポスター発表では、開発したボードの用途の一つであるJ-PARCの主電磁石電源制御ボードを例として、ハードウェア、ソフトウェアおよびファームウェアの開発および運用の詳細を報告する。