TUP008 ハドロン加速器 8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10 |
不安定核炭素11イオンビームの生成とそのHIMACによる加速スキームの構築 |
CREATION OF 11C+ ION BEAM FOR FURTHER ACCELERATION WITH HIMAC |
○野田 章,片桐 健,北條 悟,中尾 政夫,杉浦 彰則,鈴木 和年,涌井 崇志,野田 耕司(放医研),グリーザー マンフレッド(マックスプランク原子核研) |
○Akira Noda, Ken Katagiri, Satoru Hojo, Masao Nakao, Akinori Sugiura, Kazutoshi Suzuki, Takashi Wakui, Koji Noda (NIRS), Manfred Grieser (MPI-K) |
放医研ではHIMACによる重粒子線によるがん治療の治療患者数が1000人/年に近づき、国内の他の医療機関での設置も進んで重粒子線がん治療装置の小型化とそれによる普及も進展しつつある。併せて重粒子がん治療の高度化に向けて、照射位置をリアルタイムで観測するためのオープンPET の開発も進められてきた。その実用化に向けて放射性の11Cイオンビームを運動量拡がりが大きく、強度も限られているProjectile Fragment方式からTarget Fragment方式に切り替えて、ISOL(Isotope Separator On Line)スキームが追及されてきた。11Cイオンビームの生成はサイクロトロンからの陽子ビームを用いて行い、それを1価イオン源に導き、質量分析ののちチャージブリーダーで多価イオン生成を行って線形加速器での加速の後にHIMACで更なる加速を行う方式を追求している。これまでにNIRS930のC3ビームコースに垂直ビーム照射系の設置を行い、11C+イオンの生成を行い1価イオン源に導く装置の建設が進められてきた。その性能評価の遂行と並行して、こうした蓄積をベースとした下流のマスアナライザー及びチャージブリーダーの設計・製作を推進し、入射器LINACを介してのHIMACでの加速を目指したい。 |