TUP009  LLRF  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
STF2加速器での低電力RF制御系の開発
Development of Low-level RF Control System for STF2 at KEK
 
○松本 利広,明本 光生,荒川 大,片桐 広明,チュウ ファン,三浦 孝子,道園 真一郎,矢野 喜治(高エネ研),ウィボウ バスキ シギット(総研大)
○Toshihiro Matsumoto, Mitsuo Akemoto, Dai Arakawa, Hiroaki Katagiri, Feng Qiu, Takako Miura, Shinichiro Michizono, Yoshiharu Yano (KEK), Sigit Basuki Wibowo (SOKENDAI)
 
KEKのSTF(超伝導RF試験施設)では、ILC(国際リニアコライダー)建設に向けた試験施設としてSTF2加速器の構築を進めている。このSTF2加速器では、CM1とCM2aクライオモジュールにある8台の超伝導空洞を1台のMBK(マルチビームクライストロン)で励振、加速電場の振幅・位相をベクターサムフィードバックにより制御する構成をとる。 この2016年10月から開始となる8台の空洞による大電力試験に向けて、低電力RF制御系の構築中である。その際、開発中の14台の16ビットADC、2台の16ビットDAC、FPGA (Zynq)のデジタル信号処理ボードを用いて加速空洞のフィードバック制御をする準備を進めている。 ILCのTDR(技術報告書)では、高周波系は1台のMBKで39台の空洞を励振、フィードバック制御で運転を行う。この高周波系は全長50mを超えるため、複数台のRF検出器で空洞信号を測定し、各空洞の振幅・位相データを中心となる制御器へ送り、最終的なフィードバック制御を行う構成となる。2016年10月からのSTF2の大電力試験において、複数台のデジタル信号処理ボードを用いたフィードバック制御を行うべく準備をしている。 本報告では、STF2加速器の低電力系について報告を行う。