TUP013 高周波加速空胴 8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10 |
高輝度光源に向けたバンチ伸張方法の検討 |
Feasibility study on the bunch lengthening for high brightness synchrotron ring with sub-nm emittance |
○山本 尚人,高橋 毅,坂中 章悟(KEK) |
○Naoto Yamamoto, Takeshi Takahashi, Shogo Sakanaka (KEK) |
(Hybrid) Multi bend Achromat ラティス を利用した3GeV放射光リングについてバンチ伸張方法を検討している。KEKで現在検討中の3GeVリング(KEK-LS)では約130pmradの自然エミッタンスが期待されているが、蓄積電流値が大きくなるとバンチ内ビーム散乱が深刻となり、蓄積電流値0.5Aの場合には約300pmradにまで劣化してしまう。このような影響を抑え、高電流蓄積状態でも低いエミッタンスと十分なビーム寿命を実現するため、我々は高調波空洞の導入を計画している。加速電圧にその数倍の周波数を持つ高周波電圧を加えることで、シンクロナス位相付近での電圧変化を緩和することができ、結果としてバンチ伸張効果が期待できる。しかし、バンチトレイン間に空きバケットを設けるなどして過渡的なビーム負荷が存在する場合、バケット位置に応じて空洞から与えられる高周波の状態が変化してしまい、十分なバンチ伸張効果が得られなかったりバンチ形状に歪みが生じてしまう。このため、高調波空洞の導入には過渡的ビーム負荷への対策がキーポイントとなる。 本検討ではまず、主加速空洞を500MHzかつ加速・高調波空洞を常伝導方式とした場合について、数値シミュレーションを用い過渡的ビーム負荷の影響を見積もった。 |