TUP040 粒子源 8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10 |
J-PARC/MLFミュオン標的のスクレーパ交換 |
A replacement of a scraper for muon production taeget at J-PARC/MLF |
○的場 史朗,牧村 俊助,河村 成肇(KEK),田部 正人(シーケル),松澤 行洋(NAT),小林 庸男,三宅 康博,藤森 寛,池戸 豊,幸田 章宏,小嶋 健児,中村 惇平,下村 浩一郎,ストラッサ― パトリック,門野 良典(KEK) |
○Shiro Matoba, Shunsuke Makimura, Naritoshi Kawamura (KEK), Masato Tabe (Seekel), Yukihiro Matsuzawa (NAT), Yasuo Kobayashi,, Yasuhiro Miyake, Hiroshi Fujimori, Yutaka Ikedo, Akihiro Kouda, Kenji Kojima, Jumpei Nakamura, Koichiro Shimomura, Strasser Patrick, Ryosuke Kadono (KEK) |
J-PARC/MLFでは、3 GeV陽子シンクロトロンから中性子水銀標的までの間のビームライン上にミュオン生成用の回転グラファイト標的が設置されている。ミュオン標的の後方には、散乱ビームや二次粒子を受け止めビーム成形を行うためのスクレーパが設置されている。スクレーパにはビーム散乱成分を測定するためのハローモニターが設置されているが、このハローモニターのカバーがミュオン生成回転標的からの輻射熱によって加熱され、スクレーパ前面に設置された熱電対によるスクレーパ本体の温度計測が適切に行われていない問題があった。(ビームパワー300 kWで設計値35 ℃、実測値75 ℃)。そこで、2015年夏季メンテナンス期間に、スクレーパの交換作業を行った。新スクレーパではハローモニターを取り付けず、前面の熱電対もミュオン回転標的からの輻射を直接受けない構造とした。 交換作業はキャスクを用いて遠隔操作によって行われ、使用済みスクレーパの残留放射線量は表面より70mm離れた位置で1.5 Sv/hであった。交換後の新スクレーパにおけるビームパワー500 kWの運転では、熱電対による実測値は42℃と設計値と近く、適切に温度が計測されていることを確認された。現在は200 kWによる利用運転を継続しており、2014年に導入した回転標的と共に順調に稼働している。ハローモニタを取り外せばスクレーパ予備機として使用可能なので、遠隔操作で取り外す事を計画している。 |