TUP046  粒子源  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
CsK2Sbフォトカソード性能とその化学状態についての研究
A Study of CsK2Sb Photo-cathode Performance and Its Chemical State
 
○栗木 雅夫,浦野 正洋(広島大学先端研),根岸 健太郎(岩手大学),清宮 裕史,許斐 太郎(KEK加速器)
○Masao Kuriki, Masahiro Urano (AdSM, Hiroshima U. ), Kentaro Negishi (Iwate U. ), Yuji Seimiya, Taro Konomi (KEK, Accelerator Lab. )
 
CsK2Sbマルチアルカリカソードは高い量子効率、緑色励起、高い耐久性などの特長を持ち、低エミッタンス大電流、すなわち高輝度電子源として有望である。広島大学では高エネルギー加速器研究機構、量子科学技術研究開発機構、名古屋大学、分子科学研究所などと共同して、マルチアルカリカソードの生成試験、その最適化などの研究を進めてきた。CsK2Sbマルチアルカリカソードは光電子増倍管のカソードとして実績を有し、1990年代には加速器による大電流電子ビーム生成の実績もあるが、加速器用電子源として蒸着生成のための最適条件はいまだ明らかとなっていない。本発表では、岡崎の分子研BL2Bビームラインにおいて行った、生成したCsK2Sbサンプルについて取得したUPSによるスペクトラム分析結果について、主に量子効率と、化学状態についての関係について報告する。