TUP069  光源加速器  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
EUV-FEL用入射器のビーム光学関数のマッチング
Optics matching of EUV-FEL injector
 
○布袋 貴大(総研大),宮島 司(高エネ研)
○Takahiro Hotei (SOKENDAI), Tsukasa Miyajima (KEK)
 
半導体製造はリソグラフィーと呼ばれる露光技術によってなされているが、次世代リソグラフィー技術として、極端紫外線(EUV)リソグラフィーの開発が進められており、その光源には最終的に10kWという高い出力が要求される。この要求を満たすEUV光源として、エネルギー回収型線形加速器(Energy Recovery Linac:ERL)と自由電子レーザー(Free Electron Laser:FEL)を組み合わせたEUV-FEL光源が有力な候補の一つになっている。高エネルギー加速器研究機構(KEK)では、ERL実証機として開発した小型ERL(compact ERL:cERL)でのビーム試験を通して、そのEUV-FEL光源開発のための技術開発を着実に進めている。これまでのEUV-FEL用の入射器設計では、cERLで実証してきた性能を基にして、低いエミッタンスと短いバンチ長を実現するための輸送条件の最適化を行ってきた。今回は入射器から生成された電子ビームを加速・エネルギー回収を行う周回部へ接続するために、ビーム光学関数のマッチングを行った。マッチングでは、接続区間の四極電磁石だけでなく、入射器内のソレノイドの強さ、バンチャー空洞の電圧・位相、入射器空洞の電圧・位相の最適化も行い、低エミッタンス・短バンチとビーム光学関数のマッチング条件を両立する輸送条件の探索を行った。本発表では、マッチングの結果、及びそれを基にしたEUV-FEL光源の設計について報告する。