TUP090  加速器制御  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
SuperKEKBにおける真空制御ソフトウェアの現状
Present status of vacuum control software system for SuperKEKB
 
○芳藤 直樹(東日本技術研究所),中村 達郎,小田切 淳一,石橋 拓弥,照井 真司(高エネルギー加速器研究機構)
○Naoki Yoshifuji (e-JAPAN IT Co.,Ltd.), Tatsuro Nakamura, Jun-ichi Odagiri, Takuya Ishibashi, Shinji Terui (KEK)
 
SuperKEKBではメインリング建設が完了しコミッショニングが開始した。真空制御に関するシステムは、KEKBでは主にVMEやCAMACを使用していたが、機器の入手簡易性や信頼性を向上させるため、SuperKEKBではFA-M3コントローラとcompactRIO及びサーバ計算機を採用した。実装しているシステムは、EPICSをベースとしたアプリケーションと、ラダーによるインターロックで構築されている。主なコントロール機器として、GateValve、VacuumSwitch、イオンポンプ電源、NonEvaporableGetterポンプ活性化電源、圧力計、温度計、冷却水流量計がある。また、これらに加えて、コリメータ、残留ガス分析計なども合わせて実装されている。真空制御で使用しているEPICSレコードは、リング全体で58,215点になり、EPICSシーケンサは177つ動作しているが、CPUやメモリ使用率に問題は無く安定して動作している。コミッショニング運転が進むにつれ、制御方法の修正やパラメータ変更などは度々発生しているが、現在は安定して動作している。本稿では運転中に得られた成果や発生した問題点を踏まえた真空制御のソフトウェアの現状を報告する。