TUP103  真空  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
J-PARC MRのコリメータ・ジョーの開発
Development of Collimator Jaw of J-PARC MR
 
○魚田 雅彦,堀 洋一郎,白形 政司(高エネ研)
○Masahiko Uota, Yoichiro Hori, Masashi Shirakata (KEK)
 
J-PARC主リングシンクロトロンのビーム整形用コリメータのジョーを主眼にコリメータダクトの開発に関して報告する。当初の設計は、3台中1台目の先端で角度散乱させ位相がほぼπ及び2π後方の2・3台目にてハローを回収する散乱-回収型で、ジョーの材質としてはタンタルを用い、ビームダクトのチタンへHIP接合し、ジョーを内包したダクト全体を外側のシールドごと横移動機構で水平及び垂直の2方向に変位させるものであった。真空ダクトは入口出口フランジを固定しジョーダクトとの間には2段ベローズによって横変位を吸収させていた。ビーム増強に伴う放射化などの実績から、2012年度にはハローの回収方法として1-pass型へ変更するため1台目を第2世代コリメータ2台へ変更した。さらに2013年度には初期の2台目の場所等に、ジョーの材質をタングステンとしビームの形状に合わせた第3世代となる4台を増強し7台態勢となったが、残念ながら2014年夏にダクトで真空リークが発生し2012年の状態に戻すことになった。2015年には最初の2台目の位置に、移動方向にヨーとピッチを加えた4軸移動機構を持つ2台の第4世代型をインストールし計5台で現在に至っている。第4世代型はコリメータダクトと横ずれベローズはフランジで切り別パーツとしている。ジョーの構造、製造に関してこれまでのまとめ及び今後の発展について発表する予定である。