TUP125  加速器応用・産業利用  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
収束電子線を用いた断面プロファイル計測システムの開発
Development of the cross-sectional profile measurement system using a focused electron beam
 
○高橋 孝,五十嵐 大裕,太田 昇吾(早稲田大学理工学術院総合研究所),坂上 和之(早稲田大学高等研究所),遠藤 彰,鷲尾 方一(早稲田大学理工学術院総合研究所)
○Takashi Takahashi, Daisuke Igarashi, Shougo Ota (Reseach Institute for Science and Engineering, Waseda University), Kazuyuki Sakaue (Waseda Institute for Advanced Study, Waseda University), Akira Endo, Masakazu Washio (Reseach Institute for Science and Engineering, Waseda University)
 
近年高強度レーザーの利用が様々な分野で行われている。例えば次世代の半導体露光装置として研究されているEUV(Extreme Ultraviolet)露光装置にはEUV光発生に高強度レーザーをSnの液滴に照射しプラズマを発生させるLPP(Laser Produced Plasma)法が用いられている。この高強度レーザーの収束点での断面プロファイルはLPP法において重要であるが、レーザーの強度が高すぎるためプロファイラなどを用いた既存の計測方法では計測機器が破損してしまうなどの問題が生じる。 そこで本研究室ではフォトカソードRF電子銃から得られる収束電子線を用いた逆コンプトン散乱による高強度レーザーの直接プロファイル計測法を提唱した。逆コンプトン散乱光量は相互作用している領域の電子ビームの電荷量とレーザーの光子数に比例するので、十分に収束された電子ビームでレーザーをスキャンすれば散乱光分布からレーザーの1次元プロファイルを得ることができる。この1次元プロファイルをあらゆる角度から取得し、CT(Computed Tomography)画像再構成法を用いれば2次元のレーザープロファイルも得ることができる。本講演ではレーザーの代わりに金属ワイヤを用いて行った予備実験と実際に高強度レーザーを用いて行った逆コンプトン散乱実験についての実験結果、さらに今後の展望について報告する。