WEOL02  加速器応用・産業利用1/加速器土木・放射線防護1  8月10日 国際会議室 10:30 - 10:50
重粒子線がん治療装置用C6+イオン源・高周波四重極線形加速器のビーム加速試験
Beam acceleration test of C6+ ion source and RFQ linac for carbon ion radiotherapy
 
○佐古 貴行,山口 晶子,竹内 猛,佐藤 潔和(東芝),後藤 彰,岩井 岳夫,根本 建二,嘉山 孝正(山形大),野田 悦夫(放医研)
○Takayuki Sako, Akiko Yamaguchi, Takeshi Takeuchi, Kiyokazu Sato (TOSHIBA), Akira Goto, Takeo Iwai, Kenji Nemoto, Takamasa Kayama (Yamagata Univ.), Etsuo Noda (NIRS)
 
株式会社東芝および山形大学医学部は重粒子線がん治療装置に使用可能なレーザイオン源および高周波四重極(RFQ)線形加速器を開発した。従来の重粒子線がん治療では電子サクロトロン共鳴イオン源(ECRイオン源)でC4+を生成、RFQ・DTL加速後に荷電変換膜によりC6+へと変換していた。一方でレーザイオン源ではC6+の直接生成が可能であり、加速効率の向上により省エネルギー化・小型化が可能となる。また、従来型のRFQでは外胴体とベーンが分割されていたが、今回開発したRFQでは銅ブロックからの削り出しによる外胴体・ベーン一体構造を採用した。その結果、理論値の95%を超えるQ値を達成、半導体方式高周波増幅器・C6+直接加速と合わせて消費電力の低減を実現している。今回開発した要素技術の一部が山形大学医学部で建設中の次世代重粒子線がん治療装置の入射器に適用される予定である。本イオン源およびRFQによるビーム加速試験について報告する。