WEOL14  加速器応用・産業利用2  8月10日 国際会議室 15:40 - 16:00
フェムト秒MeV電子線パルスを用いた超高速電子顕微鏡の開発
Ultrafast electron microscopy using femtosecond MeV electron pulses
 
○楊 金峰,浅川 稜,吉田 陽一(阪大産研),谷村 克己(阪大工)
○Jinfeng Yang, Ryo Asakawa, Yoichi Yoshida (ISIR, Osaka Univ.), Katsumi Tanimura (HVEM, Osaka Univ.)
 
我々はフェムト秒時間とナノメートル空間分解能を同時に実現する電子顕微鏡の実現を目指して、フォトカソード高周波(RF)電子銃を用いた超高速電子顕微鏡の研究開発を進めている[1]。昨年度には、RF電子銃における熱エミッタンスの低減を行い、ビームの高輝度化と検出効率の向上を試みた。その結果、エネルギーが3.1MeV、パルス幅が100fsの相対論的フェムト秒電子線パルスを用いた明瞭な電子回折図形とポリスチレンや金のナノ微粒子の透過電子顕微鏡像の測定に成功した。電子回折の観測では、シングルパルスの測定が可能となり、低倍率の電子顕微鏡像の測定では、シングルパルスの観測も成功した。本年会では、低エミッタンス・フェムト秒電子ビームの発生およびそれを用いた超高速電子顕微鏡の測定結果について報告する。