WEOL15  加速器応用・産業利用2  8月10日 国際会議室 16:00 - 16:20
950keVXバンドライナックX線源による実橋梁その場透視検査・構造強度診断の開始
COMISSIONING OF ON-SITE INSPECTION AND STRUCTURAL ANALYSIS BY 950 KEV X-BAND LINAC X-RAY SOURCE
 
○上坂 充,橋本 英子,土橋 克広,矢野 亮太,竹内 大智,ベレデ ジャン ミシェル(東京大学),大島 義信,石田 雅博(土木研究所),草野 譲一,田辺 英二((株)アキュセラ),丸山 夏代((株)日立パワーソリューション),大矢 清司((株)シーエックスアール),服部 行也((株)日立パワーソリューション),小石川 篤,村田 健太郎((株)XIT),櫻井 栄男((株)アクシオン・ジャパン),尾川 浩一,貝吹 太志(法政大学),關 義親(原機構),立若 正弘,小野 洋伸((株)関東技研)
○Mitsuru Uesaka, Eiko Hashimoto, Katsuhiro Dobashi, Ryota Yano, Hiroaki Takeuchi, Jean Michel Bereder (University of Tokyo), Yoshinobu Oshima, Masahiro Ishida (), Joichi Kusano, Eiji Tanabe (ACCUTHERA Co.,Inc.), Natsuyo Maruyama (Hitachi Power Solutions Co.,Ltd), Seiji Ooya (CXR Co.,Ltd), Ikuya Hattori (Hitachi Power Solutions Co.,Ltd), Atsushi Koishikawa, Kentaro Murata (XIT Co.,Ltd), Hideo Sakurai (AXION-JAPAN Co.,Ltd), Koichi Ogawa, Futoshi Kaibuki (Hosei University), Yoshichika Seki (JAEA), Masahiro Tatewaka, Hironobu Ono (KANTOGIKEN Co.,LTD)
 
950keVXバンド(9.3GHz)電子ライナックX線源による産業インフラの検査は商用ベースでの実用化が進展している。我々のグループは、内閣府SIP(Strategic Innovation Program)プロジェクトの中で平成27年11月から実橋梁のその場透視検査と構造強度評価が開始された。第2回が平成28年7月に実施される。その結果を報告する。 土木研究所ご協力の元、平成27年11月に、実橋梁(妙高大橋:新潟県妙高市)で950keVXバンドライナックX線源による透過X線撮像試験を行った。透過画像からPC(Prestressed Concrete)の外径7mmのワイアの切断やほつれが明確に測定された。その結果をもとに、ファイバーモデルはり理論による橋梁全体の構造計算、検査周辺部の有限要素法による3次元非線形鉄筋コンクリート構造解析も実施し、実際の現場での健全性診断応用の可能性を見出す結果を得られ、実用化に向けて大きな一歩を踏み出すことが出来た。 現在東大実験室にて、限定されたスキャン走行からの透視画像によって内部構造情報を得られる部分角度CT 法とTomosynthesis法の試験を実施している。スキャン走行とデータが限定されることによる鉄筋の再構成画像の評価及び補正手法開発を、ファントム試料を使って行っている。またPCワイアが装填されている外径30mmのシース管中のグラウトの未充填状態もX線透過画像で確認できた。950keV/3.95MeVX線源による実橋梁の健全性評価を、日本、世界に普及させていきたい。