WEOM05  レーザー/粒子源1  8月10日 会議室201 11:30 - 11:50
IFMIF/EVEDA原型加速器(LIPAc)の入射器のビーム特性改善
Injector beam quality improvement of the IFMIF/EVEDA prototype accelerator (LIPAc)
 
○一宮 亮,近藤 恵太郎,新屋 貴浩,杉本 昌義,春日井 敦,坂本 慶司,奥村 義和(量研),Bolzon Benoit,Gobin Raphael,Scantamburlo Francesco,Pruneri Giuseppe,Knaster Juan,Bellan Luca,Dzitko Herve()
○Ryo Ichimiya, Keitaro Kondo, Takahiro Shinya, Masayoshi Sugimoto, Atsushi Kasugai, Keishi Sakamoto, Yoshikazu Okumura (QST), Benoit Bolzon, Raphael Gobin (CEA), Francesco Scantamburlo, Giuseppe Pruneri, Juan Knaster (IFMIF/EVEDA Project Team), Luca Bellan (INFN), Herve Dzitko (F4E)
 
IFMIFは核融合炉材料試験用の加速器駆動型中性子源施設であり、LIPAcはそのための大電流重陽子加速器の技術実証を行う試験加速器である。CWの大電流(140 mA以上)・低エミッタンス(0.25π mm 以下(規格化rms))・高信頼性(IFMIF加速器全体の稼働率87%以上)と言った開発項目は、新世代プロトンドライバーとして加速器研究への貢献が期待される。 LIPAcは平均電流が100 mAを越えるCW重陽子加速器であり、加速器筐体の放射化は人間によるメンテナンスを困難にさせるため、ビームロスを十分に低減せねばならない。そのため、エミッタンスを低減し、安定したビームを確立する必要がある。また、100 keVから5 MeVまで125 mAのCWビームを加速させるRFQの入射条件に合致するビームを供給する事が求められている。 RFQコミッショニングはまず、放射化を起こしにくい水素ビーム(100 keV、140 mAの同サイズの重陽子ビームと同じ空間電荷効果となる50 keV、70 mA)にて開始する。 50 keVの水素ビームで低エミッタンスを得るためプラズマ電極口径を12 mmφから10 mmφに変更したところ、0.30π mm mrad以内で55 mA引き出す事が出来た。この時100 keVのD+ビームの場合(12 mmφ)は110 mAであった。このため、エミッタンスを維持しつつ引き出し電流目標を達成するよう再設計した各電極に交換し、ビーム試験を進めている。 本報告では、これらのコミッショニングで得られた結果並びに知見を報告する。