WEOM09  高周波加速空胴/LLRF  8月10日 会議室201 13:50 - 14:10
EUV光源加速器に適した9セル超伝導空洞のRF設計
Design of the 9-cell superconducting cavity for EUV light source accelerator
 
○許斐 太郎,梅森 健成,加古 永治,阪井 寛志,久保 毅幸(高エネ研),太田 智子(東芝),沢村 勝(量子科学技術研究機構)
○Taro Konomi, Kensei Umemori, Eiji Kako, Hiroshi Sakai, Takayuki Kubo (KEK), Tomoko Oota (TOSHIBA), Masaru Sawamura (QST)
 
KEKではERL型の10mA級EUV光源の検討を進めている。主加速部には9セル超伝導加速空洞を用いる。目標加速電界は12.5MV/mである。cERLの主加速空洞は100mAに対応できるようHOM-BBUを抑える設計に特化した結果、最大表面電界強度と加速電界の比(Ep/Eacc)が3となった。これにより、Field Emissionが表面電界の強いアイリス部から出やすくなった。そのため、cERLでCW加速を行っているビーム運転中では、結果として、多くのField Emission電流が出ることとなり、加速電界は8.5から10MV/mに制限されることとなった。EUVでは目標電流が10mAであり、HOM-BBUに対する要請が緩い。空洞アイリス径をφ80mmからφ70mmに変更しEp/Eaccを2程度に抑える設計を行う。cERLと同等の最大表面電界を得られれば、目標電界を達成できると考えている。上記の条件の元、HOMに対する最適な設計を行った。9セル空洞のセンターセルとエンドセルの固有HOM共振周波数を計算し、各セル周波数を微調整することで、最適形状を探索した。この結果HOMダンパーが吸収する熱量を10W程度に抑えられる設計が行えた。また、モジュールはSTFタイプを基本としてCW化のための改良を行う。本発表ではEUV光源用超伝導空洞のRF設計を中心に、同時に進行しているモジュール設計とHOM ダンパー開発について報告する。