WEOM10  高周波加速空胴/LLRF  8月10日 会議室201 14:10 - 14:30
ILC計画実現に向けたKEKにおける超伝導加速空洞の製造技術研究
SRF Cavity Fabrication Study for ILC at KEK
 
○山中 将,井上 均,渡辺 勇一,清水 洋孝,道前 武,佐伯 学行,梅森 健成,加古 永治,早野 仁司,道園 真一郎,山口 誠哉(高エネ研)
○Masashi Yamanaka, Hitoshi Inoue, Yuichi Watanabe, Hirotaka Shimizu, Takeshi Dohmae, Takayuki Saeki, Kensei Umemori, Eiji Kako, Hitoshi Hayano, Shin-ichiro Michizono, Seiya Yamaguhi (KEK)
 
KEKでは従来、機械工学センターにて超伝導加速空洞の試作を行っていたが、ILC計画に向けて製造技術研究を加速するために、空洞製造技術開発施設(Cavity Fabrication Facility: CFF)を整備し、2011年7月に竣工した。ここには大型のEBW機,プレス機,化学処理室などが整備されている.これらは19 m×14 mのクラス100,000のクリーンルームにコンパクトに配置されている.従来から有る機械工学センターの工作機械と合わせれば,空洞をKEK所内で全て製造することができる.これらの設備を用いて、大量生産に向けた効率的な生産技術と空洞の性能を維持しながらコスト低減を図ることを主眼として研究を行っている。これまでに3台の1.3 GHz TESLA-like 9セル空洞と5種類の研究用1又は3セル空洞を製造し、空洞製造の経験を蓄えている。9セル空洞のKEK-1号機は最大加速勾配36 MV/mに達し、ILC仕様を満たした。製造に必要な治具等も自前で開発している。これまでの取り組みについて紹介する。さらに、いくつかの産学協同研究を行っている。新たに超伝導加速空洞用の高純度ニオブ材の製造を実現した例と塑性加工を高度化して、空洞部品の製造に適用した例についても紹介する。